近代フランス音楽を代表する作曲家ドビュッシー（Claude Achille Debussy, 1862/8/22～1918/3/25）の作品は、彼の生誕150年のメモリアル・イヤーであった2012年、世界各地の演奏会で数多く取り上げられました。その記憶も新しい没後100年の本年は、ドビュッシー独自の音楽世界と歴史上の功績をじっくりと振り返りながら、21世紀の新しいドビュッシー像を築いてゆくスタートの年となることでしょう。

　私たち出演者は、敬愛してやまない師であり、日本を代表するフランス歌曲演奏のエキスパートであられる国立音楽大学名誉教授 阿部富美子先生のもとで、ドビュッシー作品の尽きることのない魅力に出会いました。象徴的で深遠な詩を音楽によって精緻に解釈し、神秘的に移ろう豊かな和声感と旋律線によって陶酔の美学を描きだしたドビュッシー―。詩と音楽の至高の融合とも言うべき歌曲の世界を、心ゆくまで堪能していただければ幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　　「アパリシオンの会」一同　

2018/05/10更新

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